不動産登記に関する用語
登記は、一般人に公示されることに最大の意味があるから、誰でも、登記事項証明書(コンピュータ・システム上の登記記録を書面に出力して登記官が認証したもの)の交付を請求することができる(119条)。
登記事項証明書には、登記記録の全部を記載した全部事項証明書(旧法の登記簿謄本に対応するもの)と、一部を記載した一部事項証明書(旧法の登記簿抄本に対応するもの。現在事項証明書、何区何番事項証明書、所有者証明書などがある)がある。
ただし、移記に適さない登記簿などは、旧法21条に従って登記簿謄本・抄本が交付される(附則3条4項)。
コンピューター化された登記簿の登記事項証明書等は、どこの登記所でも日本全国の証明書が取得できます。
登記事項証明書の交付を請求するときは、登記印紙で手数料を納付しなければならない(119条4項)。
別表は、平成18年4月1日付けで全部改正され順序などが入れ替わったなどの変更がある。
税率は他の諸税と異なり、千分率で規定されている。
- 不動産の権利の登記(不動産の信託の登記を含む。)
- 付記登記、抹消回復登記、更正、変更又は抹消登記 1個につき1,000円
- オンライン申請の場合は、登記申請情報及び添付情報には電子署名を行い、電子証明書を送信する必要がある(不動産登記令12条、14条)。
- 書面による申請の場合は、法務省令で定める場合(不動産登記規則47条ないし49条)を除き、本人による申請の場合には登記申請書に、代理人による申請の場合には委任状に、実印で押印した上、3か月以内の印鑑証明書を添付しなければならない(同令16条、18条)。
- 権利に関する登記を申請する場合には、登記原因証明情報(登記原因証書)を提供しなければならない(61条)。
- 売買、贈与、抵当権設定等の契約書がこれに当たるが、契約を口頭で締結したなどの場合、別途登記原因証明情報(法務局、登記申請書の様式、別紙3参照)を作成し提供してもよい。また、確定判決によって登記するときは、判決正本が登記原因証書に当たる(不動産登記令7条1項5号ロ(1))。
住所、氏名の変更登記では、住民票、戸籍謄本等が登記原因証明情報となります。
- 共同して権利に関する登記を申請する場合や、合筆登記等を申請する場合には、現在の登記名義人の登記識別情報を提供しなければならない(22条、不動産登記令8条)。この登記識別情報とは、登記名義人が前に登記を受けたときに登記所から通知される暗証番号である(2条14号、21条)。しかし、オンライン庁の指定を受けた登記所であっても、従前の登記済証(いわゆる権利証)が無効になったわけではなく、登記済証が存在するときはその登記済証を提出することとなる(附則7条)。
なお、訂正前は分筆登記も必要とありましたが不要です。
新不動産登記法においては、登記申請情報をオンラインで登記所に送信することによって申請をすることができるようになった(18条1号)。これは法務大臣がオンライン庁として指定した登記所についてのみ可能である(附則6条1項)。2008年7月14日、すべての登記所が指定された。なお、従来どおり、書面(登記申請書)を提出して申請することも可能である(18条2号)。
表示に関する登記は、登記名義人からの単独申請による。 権利に関する登記は、登記権利者と登記義務者が共同して申請するのが原則である(共同申請の原則、60条)。どのような場合に登記権利者が登記義務者に登記手続への協力を求めることができるかは登記請求権の項参照。
一方、次のような場合には、単独で申請することができることとされている。
- 相続又は法人の合併による権利の移転の登記(63条2項)
- 所有権保存登記(74条)及びその抹消登記(77条)
- 登記名義人表示変更・更正登記(64条1項)
- 抵当証券が発行されている抵当権についての債務者の表示変更・更正登記(64条2項)
- 信託登記の一部(98条3項、100条)
- 確定判決による登記(63条1項)
- 収用による所有権移転登記(118条1項)
- 人の死亡又は法人の解散による権利抹消登記(69条)
- 登記義務者の所在が知れない場合の権利抹消登記(70条2項)
- 仮処分の登記に遅れる登記の抹消登記(111条1項・2項、113条)
- 根抵当権の元本確定登記で一定の場合(93条)
- 仮登記のうち一定の場合(107条1項、110条)
- 採石法12条又は15条1項の決定に基づく採石権等に関する登記(採石法31条)
実際には司法書士を代理人として申請手続をすることが多い。登記権利者と登記義務者が1人の司法書士に委任することは双方代理(民法第108条)に反しないとされる(最判昭和43年3月8日民集22巻3号540頁)。
また、当事者の申請によらずに登記を行う場合として、官公署が行う嘱託登記(116条)があり、表示に関する登記は、登記官が職権で(所有者等の申請がなくても)することができ(28条)、所有者には申請義務が課せられている。
甲区の所有者が賃借権を設定したときにされる。賃借権者(賃借人)の住所・氏名のほか、賃料、支払時期、存続期間等が登記される(81条)。賃借権は債権であるが、登記したときは対抗力を持つ(民法第605条)。
